組織的プロジェクトマネジメント成熟度モデル(OPM3)基礎知識
(本書「序文」から抜粋)
OPM3が目差すのは、組織が組織的プロジェクトマネジメントのベストプラクティスを用いて、組織の戦略目標達成状況を自ら繰り返し確認できるフレームワークを作ることである。OPM3は、このテーマに対する最初の答えである。ここでいうテーマとは、世に広く受け入れられ実証された多くのプロジェクトマネジメント実務慣行を識別し、体系化すること、およびOPM3で特定されたベストプラクティスと比較することにより、組織成熟度を評価する手法を提供することである。 最後は、上に述べた評価の結果により改善の計画を立てるべきかどうか、そして、改善に対してどのように取り組むかを組織は判断することができるようになる。ここでいう改善とは、組織が標準によって識別されたより多くの達成能力を修得することによって組織成熟度を向上するという改善のことである。
今述べたように、OPM3は次の3つの一般的な項目で構成されている。
- 標準の内容を示す知識
- 標準との比較の方法を提供するアセスメント
- 可能性のある組織の変革へのステップを設定する改善
他のPMI標準と同様にOPM3の目的は、ユーザーにどのような改善を実施するかまたはどのように改善を実施するかを示す処方箋を提供することではない。 むしろ、単純に検討および自己評価の根拠となる標準を提供し、実現可能な変革活動について組織が自ら主体的に判断できるようにすることが目的である。 OPM3を用いる実務者やコンサルタントは、アセスメントやアセスメントにより示唆される組織変革のマネジメントについて、さらなる可能性を追求していくことに興味を示すことであろう。 彼らの働きは、プロジェクトマネジメントが、如何に効果的に組織の戦略達成を支援できるかについての理解を深めることに寄与する。
OPM3は、広い範囲のベネフィットを、組織、上級管理者、プロジェクトマネジメント活動に従事している人々等に提供するように設計されている。
ここにベネフィットの一部を示す。
OPM3は、・・・
- 戦略計画と事業執行との間の結びつきを強化することによって、プロジェクト成果物は予測可能で信頼性および一貫性をもち、組織の成功と関連付けられる。
- プロジェクトの成功を通して組織戦略の実現を支援するベストプラクティスを識別する。
- ベストプラクティスを構成する特定の達成能力と、これら達成能力とベストプラクティスの間の依存関係を識別する。
- ベストプラクティスと達成能力をプロジェクトマネジメントの視点だけでなく、プログラムマネジメント・プロセスや、ポートフォリオマネジメント・プロセスの視点で位置づける。
- 識別されたベストプラクティスと達成能力との対比で組織成熟度を評価する手法を提供する。
- 組織がプロジェクトマネジメント成熟度の改善を行うことができるような基盤を提供する。
- 各組織の固有なニーズの組み合わせに対してモデル適用上のガイダンスを提供し、かつ運用上の柔軟性を提供する。
- プロジェクトマネジメントの事実上の標準であるPMBOK®ガイド に基づいている。
- 業種的にも地理的にも広範な何百人ものプロジェクトマネジメント実務者とコンサルタントの専門知識を取り入れている。
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